料理をする過程で“水にさらす”という手順があります。
水にさらすとは、
ボールなどに、たっぷりの水に入れて
しばらく置いておくことをいいます。
『水に放す(はなす)』とも言います。
水にさらす目的は、食材によってさまざまで、
・玉ねぎスライスの辛み取り(10分ほど)
・カットキャベツをシャキッとさせる(1~2分ほど)
・じゃがいも(カット)のアク取り(10分ほど)
などがあります。
似ているのが、“冷水に取る”という工程です。
“冷水に取る”とは、
ボールなどに入れた冷たい水にひたして、
食材を瞬間的に冷やすことをいいます。
たっぷりの水に漬けることは“水にさらす”と同じですが、
“冷水に取る”は、
熱いものを、瞬間的に冷やす意味合いがあり、
簡単に水温が上がらないように、氷を入れたりもします。
冷水に取る過程が必要なのは、
主に青菜(ほうれん草、小松菜など)をゆでた直後です。
目的としては、
・色止め(鮮やかな緑色を保つ)
・歯ごたえを保つ(予熱で熱がこれ以上入らない)
・えぐみをとる
などで、時間は1~2分とつけすぎないようにします。
「冷水に取る」も、
水にさらすことには、変わりないので、
冷水に取る、と書かずに、水にさらす、と書いてあるレシピ本もありました。
水にさらす目的を意識して、
料理すると良さそうですね。
余談ですが、
料理には水に関して、びっくり水という言葉もあります。
びっくり水とは、差し水(さしみず)ともいい、
そば、うどんをゆでているときに、
水を途中で加えることです。
ふきこぼれないようにするためでもありますが、
温度を調節して、麺の中心部まで火を通すためでもあります。
(パスタ麺は、芯を残すことが多いので、通常差し水はしません)
なんだか、面白い名前ですが、
びっくり水という名前は、
ゆでているそばやうどんに、水を差した時に
なべの下の方へもぐっていくその様子に由来しています。
うどんやそばが
びっくりして慌てているように見えるためだそうです。
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